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TAKIBI

春~夏に行く世界で最も魅力的な島、フェロー諸島の情報・プラン・観光スポット

海外旅行

フェロー諸島は英国とアイスランドの間にあるデンマークの自治州です。18個の島々から成り、総面積は1399平方km(沖縄本島くらい)ですが、山がちで平地が少ないため人口は少なく5万人前後です。国際スポーツではデンマークとは別の一地域扱いなので、欧州サッカーに興味がある人などならマイナーながら名前を耳にしたことがあるかもしれません。

同じデンマークの自治州で世界地図で大きな存在感を放つグリーンランドと人口と政治的地位は実はほぼ同格なのですが、フェロー諸島はその位置と本土よりもはるかに小さい面積のため世界地図で省略されるどころか、欧州地図でも隅にあれば良い方、凡例に隠れてしまっていることすらあります。そのため海外旅行で行く日本人が極めて少ないどころか存在も知らない人が多い、そんなマイナーな地域です。日本語の主な海外旅行ガイドブックで「北欧」「デンマーク」というタイトルでも、フェロー諸島はデンマーク本土ではないということでフェロー諸島を外しているものが多いようで、それもマイナーぶりに拍車をかけてしまっています。

島はほとんどフィヨルド地形で、地図を見ると南北に細長いく山脈が通っている島と狭い海峡が交互に並んでいます。平地が少なく居住地が増えないデメリットはありますが、同時に山と海が作り出す魅力的な絶景を生んでいます。

春~夏に行くフェロー諸島の旅行プラン、観光スポット

日本から直接行くことはできず、周辺域であるデンマーク本土、ノルウェー、英国、アイスランドのいずれかを経由することになります。

フェロー諸島はEU外ですがシェンゲン条約領域内です。日本人が春休みに旅行するのであればビザは不要です。デンマーク本土、ノルウェー、アイスランドと入出域する場合は原則として出入国管理がありません。英国は2018年現在はEU内ですがシェンゲン条約領域外なので、出入国管理があります。つまり、英国以外から入出域するのであれば通常はパスポート提示がありません。ただし特別に要望しない限り、パスポートにフェロー諸島の出入域スタンプが残りません。

飛行機はこの季節はコペンハーゲン(デンマーク本土)、エディンバラ(英国)、ベルゲン(ノルウェー)、レイキャヴィーク(アイスランド)から、フェロー諸島のVága(ヴォーアル)空港へ直航便が出ています。

海路ではHirtshals(ヒアツハルツ;デンマーク本土)とSeyðisfjørður(セイジスフィヨルズル;アイスランド)を結ぶSmyril Line(スミーリル・ライン)の国際フェリーM/S Norröna(ノローナ)がフェロー諸島のTórshavn(トースハウン)を経由します。

フェロー諸島を中心としたプランでも良いかもしれませんが、周辺域と組み合わせるプランが強くお勧めです。海や国境を挟んだ地域の文化・風土は何が違い何が同じか、そうしたことを実体験し比較できるという点でもフェロー諸島は格好の旅先です。特にデンマーク本土を組み合わせた場合は同国内の本土と自治州をいっぺんに訪れることになります。日本では馴染みのない「自治州」がどういうものか一例を知り体験するには絶好の組み合わせでしょう。

緯度が北緯62度と高いので、ほぼ春分前である春休みは太陽が出ている時間が日本よりも短くなります。2月1日の日の出は現地時間(グリニッジ標準時と同じ、日本より9時間遅れ)で9時頃、日没は16時30分頃です。

フェロー諸島の言葉

公用語はフェロー語、第2公用語はデンマーク語ですが、現地の方はたいていは英語も話せます。固有名詞の発音は難しいものもあるので、バスの行き先などを伝える時に発音に自信がなければ紙に書いて示すなどの工夫をするとよいと思います。

フェロー諸島の交通

道路は日本と逆、デンマーク本土と同じで右側通行です。デンマーク本土と違い自転車車線がありません。

主な集落はバスやフェリーで結ばれています。特に首都Tórshavnから第2の都市Klaksvík(クラクスヴィーク)へは約1時間30分、Vága空港へは約1時間、それぞれ乗り換えなしで行き来できます。

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筆者は利用しませんでしたが、レンタカーもあり主にTórshavnやVága空港に窓口があります。街中は別ですが集落をつなぐ道はフィヨルドの湾や海峡に沿った細い平地に通した狭い道が続きます。トンネルに至っては車一台しか通れないものもあります。このため筆者は個人的には、運転に慣れていない方にレンタカーを勧める気にはなれません。なお、Vága空港はVágar島にあり、Tórshavnを含む島外へ出るにはトンネルを通る必要があるため、レンタカーを借りるにしてもVága空港・Tórshavn間はバスを利用してTórshavnで車を借りる、というのも一案です。

フェロー諸島の通貨・貨幣

フェロー諸島ではユーロを採用していません。通貨単位はFaroese króna(フェロー・クローネ;Fkr)ですが、デンマーク・クローネ(Dkr)と等価で硬貨もデンマークのものです。紙幣はDkrも通用しますがフェロー諸島で独自の紙幣も発行しています。この紙幣はフェロー諸島では当然通用しますが、同じデンマーク国内でも本土とグリーンランドでは(0%ではありませんが)通用せず、デンマーク国外になると両替も困難です。しかしこの紙幣はデザインが珍しく、動物の線画に水墨画風の風景なので一度は手にする価値はあるでしょう。

フェロー諸島の自然

フェロー諸島はそこら中が自然の観光スポットといっても良いくらいです。中でも海岸は氷河跡であるフィヨルド地形で絶景の連続です。春休みなら山の上の方に雪が残っているのを見ることができるかもしれません。

「海の上にある湖」のような写真が撮れるSørvágsvatn(ソルヴァグスヴァテン)湖は空路の玄関口・Vága空港のすぐそばにあります。

特筆したい観光スポットとしては、北部のEiði(アイヤー)集落の北にあるRisin og Kellingin(リジノケトリンギン、といった発音だったと思います、意味は「巨人と魔女」)です。海の上に奇岩が2本立っていて、次のような言い伝えがあります。アイスランドにいた巨人と魔女である妻がフェロー諸島を近づけようと、(北欧の伝説ではこうした巨人や魔女のような存在は太陽の光を浴びると石化してしまうそうです)夜中のうちにフェロー諸島へロープを掛けて引っ張ろうとしました。島々はなかなか動かないまま時間が経ち、とうとう朝になってしまい巨人と魔女は岩になってしまいました。

奇岩からそういった物語を考えだすフェロー諸島の方々の想像力には脱帽です。Eiðiの集落から岩は見えませんが東へ向かう山道(662号線)を登っていけば途中で見ることができます。その東の山々もこれまた美しい。フェロー諸島最高峰Slættaratindur(スラッタラティンドル山、標高882m)をはじめとする山々はアルプスの高山のような姿ですが、振り返ると海が見えて、不思議な気分になります。

フェロー諸島の治安と服装

治安は北欧だけあってかなり良好です。もちろん海外なので文化的差異による誤解・トラブルを起こさないように留意する必要はあります。

春休みに当たる2~3月の気温は日中高くても10℃以下で朝は氷点下まで下がることもあります。数日滞在するなら雨や雪の日もあるでしょう。強い風が吹く日も多いので、防寒・防風のしっかりした服を選び、風雨にも備えましょう。手袋と寒さに強い靴も必要です。

フェロー諸島での食事、お勧めレストラン

私はTórshavnのホステルを基点にして長期滞在していました。物価が高く付加価値税も高いことで知られる北欧の中でも、フェロー諸島の物価は特に高めということもあり、自炊が多く外食を控えていました。Tórshavnのショッピングモールや大きなスーパーマーケットなら品揃えは日本の地方都市並みを期待できます。

遠出先の民宿では鯨肉をご馳走になったことがあります。茹でて塩を振っただけでしたがよく脂が乗っていました。民宿のご家族の厚意に感謝すると共に、フェロー諸島の寒い季節を乗り切れる元気が出ました。

チーズなどの乳製品は極めて種類が豊富です。お勧め食事ではなく筆者の失敗談ですが、地元のスーパーでどんな特徴かよく知らずに購入したチーズを料理に使ってみたところ、非常にきつい匂いを発してしまい、換気に苦労する羽目になった苦い経験があります。不幸中の幸いだったのは、その時に他の宿泊客がいなかったので匂いに苦しんだのが筆者一人で済んだことでした。

まとめ

フェロー諸島はあまり人知れず、でも島全体が観光スポットのようなものなので、きっとよい思い出になる旅になると思います。写真が好きな方にはたまらない景色が広がります。暖かい春~夏にかけて行かれるのがよいかと思います。

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