私は女性です。夏に一人で海外旅行に行ったのは1999年です。20代後半の頃で独身の時でした。旅行した先はフランスで主に南仏です。旅行期間は1か月で3週間はエクス・アン・プロヴァンスでホームステイしました。計画はかなり前から立てていました。会社に勤めていたのですが,辞めて行きました。次の予定は特に決めずに行きました。私はフランスとフランス語と絵画や教会などの美術に惹かれていたので,一度は絶対に観たいと思っていた場所を観ないと後悔するという思いで行きました。夏にしたのは会社を辞めるタイミングもありましたが,やはり南仏なら夏がいいと決めていました。
ヨーロッパが好きで海外旅行自体は何度かしていましたが、フランスを周るのが夢になり膨らんでいった感じです。
夏のフランスへの一人旅とホームステイの計画
いつかはフランスでホームステイしたいという思いがあり、一人旅の計画を以前よりしていました。語学は2年間会社勤めをしながらフランス語を週に一回習っていました。フランス語に憧れていたのとフランス語の響きが好きだったのもあります。20代のうちに行かなければ後悔すると思って会社を辞めたら絶対に行こうと決心はかなり前からしていました。思い立ってというよりも思いが強くなって行動にうつしました。今でも行って良かったと思っています。
旅行資金は会社を辞めて退職金も出たので,60万~70万ほど使いました。でもその為のお金だったので,惜しくはないです。ホームステイはホームステイを斡旋してくれる旅行会社があるので,そこで頼みました。一人で行くということに多少の迷いや躊躇いはありましたが,それでもフランスに行きたいという思いの方が勝っていました。
肝心の旅行計画ですが、最初はパリに滞在しました。最初のパリのホテルはあらかじめ決めておきました。ホームステイまでの1週間はフリーで好きなように旅行しようと思っていましたが,パリには2泊だけホテルを日本で予約しておきました。女性の一人旅なので、パリのホテルは結構値段はしますが治安が良い場所にしました。お金を節約するよりも治安第一です。夜はあまり出掛けないで昼間に行動することにしていました。
夏のフランスへの一人旅とホームステイ体験
さて、フランスへの一人旅の体験について少しお話したいと思います。
機内で話をしたご家族連れの日本人の方に一人で行くと言ったら,凄く驚かれました。機内でフランス語の本を広げたのですが実際自分のフランス語が通用するのか不安でした。その上にやっぱり一人で来てしまって大丈夫かなと思ったりしました。パリについてホテルで一人部屋に入るとなんだか寂しくなりました。当たり前ですが、テレビをつけてもフランス語しか聞こえてきません。フランス語を勉強したといっても初級コースだったのでナチュラルな速さのフランス語は聞き取れませんし,勿論話せませんでした。
それでも昼間はワクワクすることの方が多かったです。パリはその時が初めてではなかったのですが,行ってみたかった美術館やパリ郊外のシャルトル大聖堂などを観に行って興奮しました。昼はカフェなどに入ってサンドイッチを食べたりしましたが,夜はパン屋などでパンを買ったりしてホテルの部屋の中で食べていました。
パリ2泊以外は絶対こうしようという計画はしていなくて,勿論ある程度目途はつけていましたが,自由に行動しようと思っていました。そこが一人旅や長旅の良い所です。自分が行きたい場所や,良いと思った場所には長く滞在したいし,思っていたより見所が少ないと思えば,その街から早めに離れることが出来ます。
パリから離れるとストラスブールの方へ向かいました。途中ランス大聖堂を観たかったので,ランスで1泊しました。ほとんどの場所に観光案内所があるので,そこでホテルを紹介して貰っていました。ホテルに行ってみて感じが良さそうだったら泊まるという感じでした。ほとんどが夕食はなく朝食付きでした。朝食はクロワッサンとカフェオレという組み合わせが多かったです。一人旅は野菜不足になるので,スーパーや市場などでフルーツを買って食べたりしていました。
ランスからストラスブールに着くと寂しい気持ちになってきました。自分のフランス語は思った以上に通じないし,ほとんど聞きとれないので心細い気持ちになりました。一人で来ている日本人に話しかけてストラスブールの観光などはその人と少しだけしました。男の人だったのですが,何もなかったです。あっさりと別れました。その後コルマールなどの可愛らしい街を訪れました。そこからまたもっと小さい街などにも行ったりしました。ストラスブールから南下して行きました。
途中であまり聞いた事ないけど良さそうだなと思う街に降りてぶらりと観光してみました。まさに一人旅の良さです。でも日本人を全然見かけないところで,私も知らない街だったのでいよいよ一人が心細くなってこの街を離れて大きめの街リヨンに向かおうとした時にフランス人のおじさんに話しかけられました。ゆっくりとしたフランス語でわかりやすいように話してくれました。そしてそのおじさんが一緒に観光に付き合ってくれたのです。夜も食事をしようと誘われました。とても親切な人に思えたのですが,そこはやはり注意が必要です。残念ですがきっぱりと断って次の街に行きました。
フランスを南下していくと太陽がパッと明るくなり,電車から見えた向日葵の畑を観てゴッホの絵を観たような感動を覚えました。電車の中で日本人で現地に住んでいるというおじさんに話しかけられましたが,フランスでは日本人の女性の一人旅が凄く多いという話でした。「勇気があるのは女性の方があるね。」と言われたのを覚えています。
アルルに着いて観光案内所に行ってホテルを探そうとしていたら同じような一人旅の日本人女性がいたので,ホテル代を割り勘にしてシェアすることにしました。その人は写真の勉強に来ているようでした。写真を撮りたそうだったので,別行動しました。確かに女性の方が行動力があるというのも頷けました。特に話しかけはしなかったのですが,他にも一人旅の女性は何人かアルルの街で見かけました。
そしていよいよ楽しくそしてちょっぴり寂しかった一人旅を終えてエクス・アン・プロヴァンスの街に行きました。電話番号を渡されていて,駅から電話をしたらホームステイ先の人が車で迎えに来てくれました。
ホームステイ先はご夫婦二人でしたが,他にも2人ほどホームステイしていました。ドイツ人とスイス人の女の子でした。彼女たちはやはり一人で来ていてフランス語の勉強とバカンスだと言っていました。片言のフランス語と片言の英語でしたが,なんとか会話は出来たので夜はカフェに一緒に行きました。一人だと夜にカフェに行ったり出来なかったので,人と一緒だと楽しいと思いました。ホームステイしながら語学学校に行くと日本人の女の子もいて友達になり週末には一緒にニースに行ったりしました。また南仏の小さな村巡りをするバスツアーがあったので,それにも一緒に行ったりしました。その場限りですが,皆フランスが好きで来ているので話は合いました。
只,フランス語は中々上達しませんでした。語学は短期間では中々上達しません。ホームステイ先の人たちは料理が上手で朝食は自分一人でしたが,夜は他のホームステイしている2人とホームステイ先のご夫婦と外の庭でゆっくりと時間をかけてご飯を食べました。フランス語ですが,私にも話に入って行けるように色々工夫してくれました。とにかく野菜が美味しいので料理の全てが本当に美味しかったのを覚えています。そして夜に外の庭で外国人の人達と食事をするのは中々出来ない経験なので本当に楽しかったです。まさに夢のような時間でした。
語学学校でドイツ人の男性と割と仲良くなりました。一緒にカフェに行ったり街をぶらぶらしたりしました。フランス語少しと英語で会話しました。良い人でしたが一度自分の泊まっている部屋に来ないかと言われたので,なんだか急に怖くなりました。拒否したら少し怒っていましたが,自分の身を守るのは一人で海外旅行をする上で最も大事なことなので,そこは譲れませんでした。また譲らなくて良かったと思っています。こういう状況はありうるでしょうから、注意すべきところですね。
南仏での3週間はあっという間に終わってしまい,私の人生の中で最も印象に残る素晴らしい夏の思い出が出来ました。
フランスへの一人旅で学んだこと、注意点
一人旅で学んだことは沢山あります。語学だけではなく自分で行動をするという大切さや決断力など・・そして将来自分はどうなりたいのかなど日本にいたらあまり考えないことも考えました。注意する点は若い女性には日本人であろうが外国人であろうが男性から親切にされますが,やはり男性ですので夜など二人きりにならないように自分の身を守ることは大切だと痛感しました。そこは注意していたので,何も起こらずに本当に良かったと思っています。
まとめ
一人で海外旅行に夏に行くなら,自分なりの目的やテーマを持って行動するのが良いと思います。計画は大事ですが,絶対にそれを守ろうとしても外国なので電車が時刻通りに来ないなどの小さなハプニングがあります。そういう時は臨機応変に対応したりすることが大切なのではないかと思います。注意することは重複しますが,女性の場合はしっかりと自分の身は自分で守ることです。多少お金がかかってもホテルにはしっかり泊まって,男性の親切に甘えない事です。
それを守れば幸せな一人での海外旅行が出来ると思います。
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