私は60代後半の男性です。私が7年前に一人で行った秋の韓国電車旅行の魅力ある、おすすめルートを紹介したいと思います。韓国旅行というと、ソウルや釜山が中心で、それ以外の場所を訪れる日本人は少ないだろうと思います。しかし、海外に限らず旅行の魅力は知らない土地に行って非日常の世界を楽しむことにあると思います。
韓国で国内の移動手段としては、高速バスやマイカーが圧倒的で、電車を使うことは少ないようです。しかし、ゆったりと旅を楽しむためには電車のほうがより適していると思います。なぜなら、落ち着いて車窓から景色を観察できるという点で電車は視界の面でバスや車より勝っていると思うからです。交通渋滞もありません。
私が7年前、この韓国の電車の旅を思い付いたのは、何より韓国のKTX(韓国高速鉄道)に乗ってみたいということ、それと慶州に行ってみたいという動機からでした。それまで何度か韓国を旅行しましたが、ソウルや釜山という大都市ばかりで、最初は物珍しく楽しめたのですが、やがて、都市というものは、日本も韓国も変わりない、韓国の田舎に行ってみたいと思うようになりました。それで、実際に行ってみたら、電車の旅は予想通りゆったり過ごすことが出来、慶州という歴史ある地方都市は日本の地方都市が持つような人情を感じさせる場所でした。
ただ、季節が12月ということで、秋ではなかったのですが、秋に行ったら、果物や野菜など、食べる物も違った経験をし、何より韓国の紅葉を楽しめただろうと思います。それは、おすすめのルートを紹介したいと思います。
電車で行く韓国のおすすめルートはソウル~東大邱~慶州
秋の電車の旅の魅力と言えば、日本でも山の紅葉とおいしい果物などがあると思います。韓国も同様で秋には各地の紅葉の名所には紅葉を楽しむ人々が大勢出かけます。そして、秋に電車で行くことは、途中の景色からも十分、紅葉を楽しめるという魅力があります。韓国にもKTXという時速300キロで走る高速鉄道があります。
しかし、それは早さだけ追求したものであり、やはり、電車でゆっくり秋の景色を楽しむには、ローカル線の普通各駅停車の列車に乗って行くのが良いと思います。ローカル線であれば、まず、乗客で混みあうということはなく、行きずりの韓国人と言葉を交わすこともあるかも知れません。急がないということが、電車の旅の魅力です。
私は慶州に行くのに、東大邱から慶州までは大邱線で行きましたが、ゆっくりと韓国の田舎の景色を見ながら、地方の魅力、あるいは、それは、本当の韓国の魅力なのかも知れませんが、十分楽しむことが出来ました。私が今回紹介するおすすめルートは、韓国の交通事情も変わって、より早く快適な電車の旅もできるようになったようです。
しかし、私は敢えて東大邱で降りて慶州まで大邱線の電車で行くルートをおすすめしたいと思います。それと慶州の仏国寺は紅葉の名所としても有名です。そして慶州を囲む山々も新羅時代の歴史的遺物と共に秋の電車の旅を一層思い出多い旅にしてくてることでしょう。
電車で行く韓国のおすすめ慶州ルートの魅力
それでは、具体的におすすめのルートをご案内します。慶州へは、日本からは釜山を経由してバスや車で行くのが一般的で時間がかからないのですが、電車に乗って行く魅力を味わうために、敢えてソウルを出発点として行くことをおすすめします。
まずソウル駅がら東大邱まではKTXで行きます。列車は朝6時から、1時間に6,7本程出ていますので、待つ時間は必要ないと思います。東大邱まで所要時間は1時間50分位です。料金は43,500₩となっています。KTXは韓国鉄道交通の要で、私が乗った時は、結構乗客がいました。朝、駅弁を買って食べていたら隣席に若い女性が来て、駅弁を食べていた私が彼女を窓側の指定席に座らせる為に、食べるのをやめて少し移動すると、申し訳ないと韓国語で言ったハプニング?がありました。そして東大邱から慶州までの大邱線は大体1時間に1本位で、所要時間は、1時間ちょつと位です。料金は覚えていませんが5千₩以下であることは間違いないでしょう。
私は慶州ではホテルに1泊しました。慶州観光をしてソウルに日帰りで戻るのは、かなりきついと思います。慶州観光は地元のタクシーを使いました。慶州は世界的に有名な韓国のユネスコ文化遺産のある歴史的名所なので、海外からの観光客が多いらしく、タクシーの運転手も慣れたもので、英語をある程度話し、運賃もあってないようなもので、観光客の繁忙により、髙くなったり安くなったりするようです。私が行ったのは12月でオフシーズンの為か、交渉で快くかなり安くしてくれました。そのうえ、一人だったので仏国寺では日本人旅行客のカップルに声をかけ、私と同乗させ、稼ぐというちゃっかりした面もありました。
私は、東大邱で途中下車する時間がなかったのですが、1時間位待ち時間がありました。たった1時間でしたが、今になってみれば、すごく充実した1時間だったなと思います。東大邱はターミナル駅だけあって、駅が広く、駅内にはいろいろなショップがあいました。私は本屋に寄って韓国の道路地図を買いました。そして駅の入口で慈善活動の一環としてハンカチを売っていた若い女性に、値段はいくらでもいいからハンカチを買うように言われ買ってあげたところ、何と彼女な日本人で大邱大の留学中とのことでした。そして駅近辺の階段でアジュモニ(おばさん)から、きれいなアガシ(娘)がいるよと声を掛けられました。
東大邱では途中下車しなかったのですが、もし、時間があれば、西門市場へ行ってみることをおすすめします。西門市場は大邱第一の人気スポットで、特に女性が衣料品・化粧宇品などの買物を楽しむには最適なところらしいです。そして韓国でよく見かける漢方薬も豊富に扱っているようです。また、慶州近辺には、朝鮮儒学(朱子学)の伝統的な土地安東、大蔵経のある海印寺が近くにあり、時間が許せば、事前に調べて訪れ、ソウルや釜山では見られない韓国の伝統の姿を体験してみるのもいいでしょう。私の慶州での体験は瓦屋根レンガ造りの小さな駅舎、市内至ところにある、こんもり盛り上がった新羅時代の墳墓、などです。
韓国の電車で行く慶州他の紅葉を楽しむおすすめルート
以上、私の7年前の経験により、韓国の電車利用による秋の慶州旅行のおすすめルートを紹介しました。韓国の秋の紅葉の名所としては、他に、智里山近くの内臓山、江原道の雪岳山、済州島の漢斧山、などいろいろあります。韓国の山は標高は高くないけど、大きな花崗岩が露出した山が多いです。
それに、韓国の9月の青空の見事さは韓国人が自慢するだけのことはあり、極めてさわやかなものです。そして、紅葉があり、韓国の秋は本当に楽しみが多いです。それらを十分堪能するには、直接山に行くのが一番でですが、そうでなくても、電車を利用して車窓からそれらを見ることが出来るという点が秋に電車の旅の魅力ではないでしょうか。
そして、一人旅の場合は地元の人との思わぬ出会いがあるものです。私は慶州で駅近くの露天で店を広げているおばさんと言葉を交わし、電車で近所から野菜や穀物を背負って毎日来ていると聞きました。
まとめ
私のような名も金もない人間でも、韓国の秋を楽しみ、韓国の人達と親しくなれたのは、急がず、時間に追われず、電車でゆったりした気持ちで旅行していたからではないだろうかと思います。もちろん、カップルやグループで行く場合は、また、違った楽しいことがあるでしょう。韓国の地方を訪れてみると、都会ではあじわえない、韓国人の自然観、季節感を感じ、日本人と変わらない人情を感じることでしょう。
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